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見どころ

2025年は大河ドラマ「べらぼう」の影響もあって、江戸時代に注目が集まるとともに、主人公の蔦屋重三郎の生き方もクローズアップされます。出版の版元としての彼の使命は、世に名作を生み出すこと。それには才能に対する審美眼とプロデューサーとしての力量が問われました。
今回は歴史上、同じように才能を見出し、世の中へ登場させるプロデュース力を持った人物に焦点を当て、いかに新しい価値を世の中に提供したか、その過程や人間ドラマに迫ります。

＜講師より＞
茶道を大成へと導いた千利休は、「十哲」と呼ばれる弟子を筆頭に多くの人材を育てました。その中でも、利休を唸らせるほどの才を見せたのが、武士でもあった古田織部でした。二人が生きた安土桃山文化は、次世代の寛永文化へと引き継がれます。この分野を牽引した町衆の代表格が本阿弥光悦でした。光悦は自身の才能はもちろん、さらなる俵屋宗達という天才を見出し、世の中に華々しくデビューさせます。その後、江戸中期には政治改革が盛んとなり、今年注目される蔦重の時代は、まさに将軍徳川家治によって田沼意次が台頭し、田沼時代とも呼ばれる時代を現出したのです。

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